甲状腺内科(検査/治療/薬)
甲状腺疾患
大船駅徒歩2分に位置する高井内科クリニックでは、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、甲状腺機能低下症(橋本病)、甲状腺腫瘍などの疾患に対応しております。
バセドウ病
甲状腺機能亢進症・バセドウ病の症状
血液中の甲状腺ホルモンが過剰になると、全身の新陳代謝が盛んになり、また自律神経のひとつである交感神経の働きが異常に活性化されます。その結果、発熱、過剰な発汗、暑がり、精神症状(イライラ)、手の震え、動悸、食欲増加、体重減少、下痢、月経異常などの症状が現れます。また眼球が出てきたり、まぶたがつり上がったりする症状が現れることもあります。高齢の患者さんでは心房細動といった不整脈から心不全に至ることもあります。
なかでも甲状腺腫大、眼球突出、頻脈は多くみられメルセブルク3徴と呼ばれます。甲状腺腫大は90%以上に見られ、甲状腺全体が柔らかく腫れて大きくなります。眼球突出は30~40%程度にみられます。バセドウ病の特異的抗体によって球後軟部組織に炎症がおきると組織の容積が増加し骨で囲まれていない前方に眼が押し出されます。また眼球突出がなくとも複視や視力低下、上眼瞼後退・浮腫など多彩な症状がみられます。軽症の場合は経過観察となりますが、症状が出る場合などはMRIで評価の上治療を行います。甲状腺眼症で精査加療が必要な場合はオリンピア眼科病院など甲状腺眼症専門病院にご紹介をしております。

バセドウ病を疑う症状がある、バセドウ病の治療をしたい方は大船駅徒歩2分の当院にご相談ください。
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橋本病/甲状腺機能低下症
橋本病/甲状腺機能低下症の症状
易疲労感と記憶力低下、嗄声、寒がり、便秘、食欲不振、体重増加、むくみ、関節痛、徐脈などの症状が現れます。
また粘液水腫といい皮膚線維芽細胞で産生されるヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などの物質が皮下組織に沈着するため手足にむくみがでます。瞼にむくみがでることがあります。また舌や唇が浮腫状になる粘液水腫様顔貌がみられることもあります。脱毛や眉毛外側3分の1が薄いなどの特徴も挙げられます。
血液検査ではコレステロールや中性脂肪の上昇、AST,CKの上昇や貧血などがみられることがあります。

橋本病では今甲状腺機能が正常である場合も、甲状腺炎をおこし一時的に甲状腺機能亢進症をおこす、甲状腺機能低下症に移行することもあり、定期的な血液検査やエコー検査のフォローアップが必要です。
橋本病・甲状腺機能低下症を疑う症状がある方、治療や経過観察を希望される方は鎌倉市大船にある当院までご相談ください。
橋本病/甲状腺機能低下症関連リンク
不妊症
甲状腺ホルモンは妊娠成立過程において卵子の成熟や排卵,着床,胎盤形成にかかわるとされており,甲状腺機能異常と不妊は関連していると言われています。妊娠中の甲状腺機能低下症は妊娠高血圧症候群,胎盤早期剥離,流産,早産,死産,低出生体重児,児の精神神経発達障害などと関連があると言われています。体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)を行う場合、TSH>2.5μU/mlの患者さんはT4製剤の補充を行うべきとされています。また上記のような生殖補助医療を行う場合以外においても、潜在性甲状腺機能低下症の患者さんでは補充は検討されるとされております。実際には患者さんお一人お一人の状況を踏まえてご相談し治療方法を決定いたします。
副甲状腺機能亢進症
副甲状腺が異常に活発になり、副甲状腺ホルモン(PTH)を過剰に分泌する状態です。これにより血中カルシウム濃度が上昇し、骨からカルシウムが溶け出すため、骨の弱化や腎結石が発生することがあります。主な原因は、副甲状腺腫瘍や過形成です。症状には、骨痛、疲労感、食欲不振、吐き気などがあります。治療は、手術による副甲状腺の摘出が一般的です。
原発性副甲状腺機能亢進症
副甲状腺自体に異常があり、過剰に副甲状腺ホルモン(PTH)を分泌する状態です。主な原因は、副甲状腺腫瘍(良性の腫瘍が多い)や副甲状腺過形成です。この過剰分泌により、血中カルシウム濃度が高くなり、骨の脆弱化や腎結石、消化器症状(吐き気、便秘など)が現れます。
主な症状
- 骨痛や骨折
- 腎結石
- 疲労感や食欲不振
- 吐き気や便秘
治療
- 手術で異常な副甲状腺組織を摘出することが一般的です。
二次性(腎性)副甲状腺機能亢進症
腎機能の低下(特に慢性腎不全)によって引き起こされる副甲状腺機能亢進症です。腎臓の機能が低下すると、血中のカルシウム濃度が低下し、その補償として副甲状腺が過剰に副甲状腺ホルモン(PTH)を分泌します。これにより、血中カルシウムが上昇し、骨からカルシウムが放出されるため、骨の脆弱化が進みます。
主な原因
- 慢性腎不全や透析治療に伴うカルシウムの代謝異常
主な症状
- 骨痛や骨折
- 骨の石灰化異常
- 高カルシウム血症に関連する症状(倦怠感、食欲不振、吐き気)
治療
- 腎臓の機能改善(透析など)やカルシウム・リンのバランス調整が重要です。
- 必要に応じて、副甲状腺ホルモンの分泌を抑える薬物(カルシウム拮抗薬やビスホスホネートなど)を使用します。
副甲状腺機能低下症
副甲状腺が十分な量の副甲状腺ホルモン(PTH)を分泌できなくなる病気で、血中のカルシウム濃度が低下します。これにより、低カルシウム血症が引き起こされ、さまざまな症状が現れます。
特発性副甲状腺機能低下症
明確な原因が特定できない副甲状腺の機能低下です。副甲状腺が正常に機能せず、十分な量の副甲状腺ホルモン(PTH)を分泌できなくなるため、血中カルシウム濃度が低下し、低カルシウム血症を引き起こします。
症状など
- 原因不明: 原因が明確でないため、「特発性」と呼ばれます。
- 症状: 筋肉のけいれん、しびれ、てんかん発作、慢性的な疲労感などが現れます。
診断と治療
- 診断: 血液検査でカルシウム、PTH、リンの値を確認します。
- 治療: カルシウムやビタミンDの補充が行われ、必要に応じて合成副甲状腺ホルモン(カルシトリオール)が使われます。
特発性副甲状腺機能低下症は、他の原因が特定できない場合に診断されることが多く、治療には継続的なカルシウム管理が重要です。
術後副甲状腺機能低下症
甲状腺や副甲状腺の手術後に副甲状腺の機能が低下する状態です。手術中に副甲状腺が損傷、切除、または血流が障害されることが原因となります。この状態では、副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌が不足し、血中カルシウム濃度が低下するため、低カルシウム血症が発生します。
原因
- 甲状腺手術や副甲状腺手術中に副甲状腺が損傷または切除される。
- 手術中に副甲状腺が血流不足になる。
症状
- 筋肉のけいれんやしびれ
- 手足の震え
- てんかん発作
- 慢性的な疲労感
- 喉の違和感(特に甲状腺手術後)
治療
- 術後の低カルシウム血症には、カルシウム補充やビタミンDの補充が行われます。
- 重度の症例では、カルシウムやビタミンDの経口投与または静脈注射が行われることがあります。
術後副甲状腺機能低下症は、通常、手術後数日から数週間以内に発症し、経過観察と適切な治療で回復することが多いですが、長期にわたる場合もあります。
甲状腺嚢胞
甲状腺内に液体がたまって形成される嚢胞性の腫瘍です。多くの場合、良性であり、症状がないことが一般的ですが、大きくなると圧迫症状を引き起こすことがあります。
特徴
- 無症状: 小さな嚢胞は無症状のことが多く、偶然の検査で発見されることがあります。
- 症状がある場合: 嚢胞が大きくなると、周囲の組織を圧迫し、首の違和感や痛み、飲み込みにくさ(嚥下困難)を引き起こすことがあります。
- 診断: 超音波検査やCTスキャンで嚢胞が確認されます。
治療
- 無症状の嚢胞: 特に治療は必要なく、定期的な経過観察を行います。
- 症状がある場合: 嚢胞が大きくなって症状を引き起こす場合には、手術による摘出が行われることがあります。
甲状腺嚢胞は一般的に良性であり、早期に発見されれば適切な治療で予後は良好です。
当てはまる症状がございましたら、大船駅笠間口より徒歩2分の高井内科クリニックまでお気軽にご相談にいらしてください。
この診療科目に対応する疾患
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- アクセス
- JR大船駅笠間口より松竹通りを東へ200m徒歩2分。西友向かいになります。
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